crank

/kræŋk/ クランク

1. 動力を伝えるL字型またはS字型の軸、または回転させるためのハンドル。

クランクは、エンジンなどで回転運動を直線運動に、またはその逆の変換を行う機構の心臓部を指します。また、手で回して何かを操作するハンドルそのものも指します。物を動かす、作動させるイメージに直結します。
He turned the crank to open the window. (彼は窓を開けるためにハンドルを回した。)

2. 社会の規範から外れた、奇妙な意見や行動を持つ人。特に、一つの考えに異常に執着する人。

この意味での「crank」は、一般的な常識や社会のルールにとらわれず、自分だけの独特な世界観や論理で物事を語る人、あるいは一つのテーマに異常なほど没頭する人を指します。周囲から見て少し変わっている、または偏執的だと感じられる人物像が浮かびます。
My neighbor is a bit of a crank, always talking about conspiracy theories. (私の隣人は少し変わり者で、いつも陰謀論について話している。)

3. (1) クランクを回して機械やエンジンを始動させる。(2) 何かの量や程度を増やす。(音量、速度など)(3) 大量のものを素早く生産する。

手動でクランクを回してエンジンをかけるような「手間をかけて動かす」動作が根底にあります。そこから転じて、音量をぐっと上げる(勢いよく回すイメージ)、ペースを上げる、さらには工場で大量生産する(機械が休まず動き続けるイメージ)といった「勢いをつけて何かを増やす・進める」という広がりを持ちます。
He had to crank the engine several times before it started. (彼はエンジンがかかるまでに何度かクランクを回さなければならなかった。)

4. 他の人をうんざりさせたり、腹立たしい気持ちにさせたりする。

この「crank」は、歯車が噛み合わないような、ギシギシと音を立ててスムーズにいかない不快な感覚に似ています。誰かの言動が自分の感情を乱し、イライラの感情を引き起こすときに使われます。特に些細なことや、繰り返し起こることで神経を逆撫でされるようなニュアンスがあります。
His constant complaining really cranks me. (彼の絶え間ない不平には本当にうんざりするよ。)