Panopticon

/pæˈnɒptɪkən/ パノプティコン

1. 一箇所から複数人を監視できる円形建築物の設計、特に刑務所。

18世紀にジェレミー・ベンサムが考案した、中心部に監視塔を置き、その周りに囚人などが収容される部屋が円形に配置された建築物の設計を指します。これにより、監視者一人で多数の人々を常に視認できる状態にし、被監視者がいつ見られているか分からないという心理的効果を生み出します。
The architect based his prison design on Bentham's Panopticon. (その建築家は、ベンサムのパノプティコンに基づいて刑務所の設計を行った。)

2. 権力による監視と統制を象徴する社会学的・哲学的概念。

フランスの哲学者ミシェル・フーコーが、ベンサムのパノプティコンの概念を拡張して用いたもので、物理的な建築物だけでなく、現代社会における監視と権力のメカニズムを説明します。人々が常に監視されていると感じることで、自ら行動を律するという社会的な影響を強調する概念です。
Foucault used the Panopticon as a metaphor for modern disciplinary societies. (フーコーはパノプティコンを、近代規律社会の比喩として用いた。)
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