1.
ある物事や概念を、それと密接に関連する別の物事や概念の名前で表現する修辞技法。
メトニミーは、ある物事を直接的に指す代わりに、それと密接に関連する別の物事の名前を用いる修辞技法です。例えば、「ペンは剣よりも強し」という文では、「ペン」は「書かれた言葉」や「言論」を、「剣」は「軍事力」や「暴力」をそれぞれ表しています。これにより、抽象的な概念を具体的に表現したり、簡潔に意図を伝えたりする効果があります。
The
White
House
announced
a
new
policy.
(ホワイトハウスが新しい政策を発表した。)
The White House
ここでは「アメリカ合衆国政府」または「大統領府」を指し、建物そのものではありません。
announced
「発表した」という意味の動詞です。
a new policy
「新しい政策」を意味します。
The
crown
has
absolute
power.
(王権は絶対的な力を持つ。)
The crown
ここでは「王」や「王権」を指し、物理的な冠そのものではありません。
has
「持っている」という意味の動詞です。
absolute power
「絶対的な力」を意味します。
Let
me
give
you
a
hand.
(手伝わせてくれ。)
Let me give you
「~させてあげる」という許可や提案の表現です。
a hand
ここでは「助け」や「援助」を指します。
2.
文学や修辞学において、ある概念や物をその属性や原因、結果など、関連の深い別の言葉で代用する比喩の一種。
メトニミーは、物事を直接的に呼ぶのではなく、その物事と密接に関連する別の言葉を用いることで、より簡潔に、あるいはより鮮やかに表現する技法です。例えば、「王冠」で「王権」を、「舌」で「言語」を表すなど、その関連性が明確であるため、聞き手や読み手にとって理解しやすい比喩となります。
He
is
a
man
of
the
cloth.
(彼は聖職者である。)
He is a man of the cloth.
「彼は聖職者である」という意味。
man of the cloth
「聖職者」を意味する表現で、彼らが着用する服(法衣)に由来します。
We
read
Shakespeare.
(私たちはシェイクスピアを読んだ。)
We read Shakespeare.
「シェイクスピアの作品を読んだ」という意味。
Shakespeare
ここでは作家の名前そのものではなく、その「作品」を指します。