set decorator

[set ˈdɛkəˌreɪtər] セット デコレーター

1. プログラミングにおいて、特定の関数やメソッドに別の関数（デコレーター）を適用して、その動作を追加または変更すること。

デコレーターパターンを使用し、既存の関数やクラスの定義を直接変更せずに、新しい機能や挙動をプログラム的に追加するプロセスを指します。

def my_decorator(func): def wrapper(*args, **kwargs): print('Before function execution') result = func(*args, **kwargs) print('After function execution') return result return wrapper (my_decorator関数を定義します。これは他の関数をラップし、実行前後にメッセージを表示するデコレーターです。)

• def my_decorator(func): funcを引数にとるmy_decoratorという名前の関数（デコレーター）を定義します。
• def wrapper(*args, **kwargs): 内部関数wrapperを定義します。これは任意の引数を受け取ります。
• print('Before function execution'): ラップされた関数が呼び出される前にこのメッセージを出力します。
• result = func(*args, **kwargs): 引数funcを呼び出し、その結果をresultに格納します。
• print('After function execution'): ラップされた関数が呼び出された後にこのメッセージを出力します。
• return result: ラップされた関数の結果を返します。
• return wrapper: my_decorator関数はwrapper関数を返します。

@my_decorator def greet(name): return f'Hello, {name}!' (@my_decoratorを使ってgreet関数を定義します。このデコレーターはgreet関数に追加の機能を与えます。)

• @my_decorator: greet関数に適用されるmy_decoratorを指定します。
• def greet(name): nameを引数にとるgreetという名前の関数を定義します。
• return f'Hello, {name}!': greet関数が実行されたときに「Hello, (名前)!」という文字列を返すコードです。

class MyClass: @classmethod def create(cls, name): return cls(name) (MyClassを定義し、@classmethodデコレーターを使ってcreateメソッドをクラスメソッドとして定義します。)

• class MyClass: MyClassという名前のクラスを定義します。
• @classmethod: createメソッドをクラスのインスタンスではなく、クラス自体に関連付けるクラスメソッドとしてマークするデコレーターです。
• def create(cls, name): clsとnameを引数にとるcreateという名前のメソッドを定義します。
• return cls(name): createメソッドが呼び出されたときに、cls（クラス自身）を使って新しいインスタンスを作成し、nameを渡してそれを返します。

2. プログラミングにおいて、既存の関数やメソッドの定義にデコレーターを適用し、追加の機能や処理を組み込むこと。

Pythonなどで構文糖衣として提供される@decorator_nameの形式を用いて、ターゲットとなる関数やメソッドにデコレーターの機能を結びつけることを意味します。

@login_required def view_profile(request): # ... logic for viewing profile ... (@login_requiredデコレーターを使ってview_profile関数を定義します。このデコレーターはユーザーがログインしていることを確認します。)

• @login_required: view_profile関数に適用されるlogin_requiredデコレーターを指定します。これは通常、関数の実行前にユーザーが認証されているかをチェックします。
• def view_profile(request): requestを引数にとるview_profileという名前の関数を定義します。
• # ... logic for viewing profile ...: プロフィールを表示するための実際の処理がここに書かれます。

@cache_result(timeout=60) def fetch_data(item_id): # ... expensive database query ... (@cache_resultデコレーターをtimeout=60の引数付きでfetch_data関数に適用し、結果をキャッシュします。)

• @cache_result(timeout=60): fetch_data関数の結果を60秒間キャッシュするcache_resultデコレーターを指定します。
• def fetch_data(item_id): item_idを引数にとるfetch_dataという名前の関数を定義します。
• # ... expensive database query ...: コストの高いデータベースクエリなどの処理がここに書かれます。

def log_execution(func): def wrapper(*args, **kwargs): print(f'Executing {func.__name__}') return func(*args, **kwargs) return wrapper @log_execution def calculate_sum(a, b): return a + b (log_executionデコレーターを定義し、それをcalculate_sum関数に適用して関数の実行をログに記録します。)

• def log_execution(func): funcを引数にとるlog_executionという名前の関数（デコレーター）を定義します。
• def wrapper(*args, **kwargs): 内部関数wrapperを定義します。これは任意の引数を受け取ります。
• print(f'Executing {func.__name__}'): ラップされた関数が呼び出される前に、その関数名を含むメッセージを出力します。
• return func(*args, **kwargs): ラップされた関数を呼び出し、その結果を返します。
• return wrapper: log_execution関数はwrapper関数を返します。
• @log_execution: calculate_sum関数に適用されるlog_executionデコレーターを指定します。
• def calculate_sum(a, b): aとbを引数にとるcalculate_sumという名前の関数を定義します。
• return a + b: aとbの合計を返します。

関連

• decorator pattern
• Python decorator
• function wrapper
• higher-order function
• closure