sed

[sɛd] セッド

1. ストリームエディタ。テキストファイルやストリームに対して、置換、削除、挿入などの編集操作を自動的に実行するためのUnix系コマンドラインツール。

sedは「stream editor（ストリームエディタ）」の略で、入力されたテキストデータに対して、ユーザーが指定したスクリプトに基づいて一連の編集処理を自動で行うコマンドです。主に大量のテキストデータから特定のパターンを検索して置換したり、行を削除・挿入したりする際に使われます。非対話的に動作するため、シェルスクリプトなどでの自動処理に非常に適しています。

sed 's/apple/orange/g' fruits.txt (fruits.txt内の「apple」をすべて「orange」に置換します。)

• sed: ストリームエディタのコマンドです。
• 's/apple/orange/g': 置換操作を指定するスクリプトです。's'は置換(substitute)を意味し、'apple'を検索パターン、'orange'を置換後の文字列、'g'はグローバル（行内のすべての一致を置換）を意味します。
• fruits.txt: 編集対象のファイル名です。

cat log.txt | sed '1,5d' (log.txtの最初の5行を削除して出力します。)

• cat log.txt: log.txtファイルの内容を表示するコマンドです。
• |: パイプで、`cat`コマンドの出力を`sed`コマンドの入力に渡します。
• sed: ストリームエディタのコマンドです。
• '1,5d': 行範囲を指定し、削除(delete)するスクリプトです。'1,5'は1行目から5行目を意味し、'd'はその範囲の行を削除する操作です。

sed -n '/ERROR/p' system.log (system.logの中から「ERROR」を含む行だけを表示します。)

• sed: ストリームエディタのコマンドです。
• -n: デフォルトの出力（すべての行の表示）を抑制するオプションです。
• '/ERROR/p': 「ERROR」というパターンを含む行を検索し、その行を出力(print)するスクリプトです。
• system.log: 編集対象のファイル名です。

sed -i '2i\New line here' notes.txt (notes.txtの2行目の前に「New line here」という新しい行を挿入します。)

• sed: ストリームエディタのコマンドです。
• -i: ファイルを直接編集（in-place）するオプションです。
• '2i\New line here': 2行目の前に「New line here」を挿入するスクリプトです。'2'は2行目を、'i'は挿入(insert)を意味し、'\'の後が挿入されるテキストです。
• notes.txt: 編集対象のファイル名です。

関連

• awk
• grep
• regex
• text processing
• command line
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