1.
否定的な言葉を使って肯定的な意味を表現する修辞技法。特に、反対の否定によって肯定を表現すること。
意図的に控えめな表現(否定的な言葉)を用いて、実際には非常に強い肯定的な意味を伝える修辞技法です。例えば、「悪くない」と言って「良い」を意味するような場合です。
She's
not
a
bad
singer.
(彼女は悪くない歌手だ。(=良い歌手だ))
She's
「She is(彼女は~である)」の短縮形です。
not a bad
「悪くない」という意味で、否定的な表現をしています。
singer
歌う人、歌手を指します。
It
was
no
small
task.
(それは小さな仕事ではなかった。(=非常に大変な仕事だった))
It was
「それは~だった」という意味です。
no small
「小さくない」という意味で、実際には「非常に大きな」という肯定的な意味を強調しています。
task
任務や仕事、課題を指します。
The
food
was
not
unappetizing.
(その食べ物は不味くなかった。(=美味しかった))
The food
食べ物を指します。
was not
「~ではなかった」という否定を表します。
unappetizing
食欲をそそらない、不味い、という意味です。全体で「不味くなかった」→「美味しかった」となります。
2.
控えめな表現を通して、皮肉、ユーモア、または穏やかな強調を生み出す修辞技法。
否定的な言葉をあえて使うことで、聞き手に想像を促し、皮肉、ユーモア、または控えめながらも確かな強調といった効果を生み出す表現技法です。これは、直接的な表現よりも強い印象を与えることがあります。
You
won't
be
sorry.
(あなたは後悔しないだろう。(=きっと満足するだろう))
You won't be
「あなたは~ないだろう」という未来の否定を表します。
sorry
後悔している、気の毒に思う、という意味です。全体で「後悔しないだろう」→「きっと満足するだろう」となります。
He's
not
the
brightest
student.
(彼は一番賢い生徒ではない。(=あまり賢くない))
He's
「He is(彼は~である)」の短縮形です。
not the brightest
「最も明るくない」という意味で、皮肉的に「あまり賢くない」「鈍い」ことを示唆します。
student
学生を指します。
This
is
no
ordinary
feat.
(これは普通の偉業ではない。(=これは並外れた偉業だ))
This is
「これは~である」という意味です。
no ordinary
「普通ではない」という意味で、「並外れた」という強調を表します。
feat
偉業や功績、離れ業を指します。