strncpy_s

[ɛs-tiː-ɑːr-ɛn-siː-piː-waɪ-ɛs] エスティーアールエヌシーピーワイス

1. 指定されたバイト数までソース文字列をデスティネーションバッファに安全にコピーするC標準ライブラリ関数。バッファオーバーフロー保護機能が組み込まれています。

strncpy_s は、C言語やC++言語で使われる文字列操作関数の一つで、strncpy の安全性が向上した後継バージョンです。コピー先のバッファサイズを引数で指定することで、バッファオーバーフロー攻撃のリスクを低減します。コピー元の文字列が指定したバイト数より長い場合、指定されたバイト数だけコピーし、コピー先バッファの最初にヌル終端文字を書き込むことが保証されます。

char dest[10]; strncpy_s(dest, sizeof(dest), "Hello", _TRUNCATE); (char dest[10]; destバッファに"Hello"を安全にコピーします。)

• char dest[10];: 10文字分の領域を持つ文字配列`dest`を宣言します。ヌル終端文字を含めるため、実質9文字の文字列を格納できます。
• strncpy_s: 指定されたバッファサイズを超えないように文字列をコピーする関数です。
• (dest, sizeof(dest), "Hello", _TRUNCATE): `dest`バッファに`sizeof(dest)`（この場合10）バイトまで`"Hello"`という文字列をコピーします。`_TRUNCATE`は、コピー元がバッファサイズより長い場合に切り詰めてコピーすることを許可するマクロです。

char buffer[5]; strncpy_s(buffer, sizeof(buffer), "Programming", _TRUNCATE); (char buffer[5]; "Programming"をbufferにコピーしようとしますが、バッファサイズが5なので切り詰められます。)

• char buffer[5];: 5文字分の領域を持つ文字配列`buffer`を宣言します。
• strncpy_s: 指定されたバッファサイズを超えないように文字列をコピーする関数です。
• (buffer, sizeof(buffer), "Programming", _TRUNCATE): `buffer`に`sizeof(buffer)`（この場合5）バイトまで`"Programming"`をコピーします。`_TRUNCATE`により、`"Progr"`までがコピーされ、`buffer[4]`がヌル文字となります。

char myString[6]; errno_t err = strncpy_s(myString, sizeof(myString), "longer_string", _TRUNCATE); (char myString[6]; "longer_string"をmyStringにコピーしますが、バッファサイズが足りないため一部のみコピーされます。)

• char myString[6];: 6文字分の領域を持つ文字配列`myString`を宣言します。
• errno_t err =: `strncpy_s`関数の戻り値（エラーコードまたは成功を示す値）を`err`変数に格納します。
• strncpy_s(myString, sizeof(myString), "longer_string", _TRUNCATE): `myString`バッファに`sizeof(myString)`（この場合6）バイトまで`"longer_string"`をコピーしようとします。`_TRUNCATE`が指定されているため、利用可能なバッファサイズに合わせてコピーされ、残りは破棄されます。結果として`"long"`がコピーされ、`myString[4]`がヌル文字になります。

関連

• strcpy_s
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• strncpy